あなたは野球が好きでプロ野球や高校野球をよく見ていたとしても、実際に塁間が何mあるのか正確な距離は知らないのではないでしょうか。
・少年野球の一塁までの距離はどれくらいなの?
・ラインはまっすぐ引いておくだけでいいの?
・セカンドベースの置き方は決まりあるのかな?
塁間はカテゴリーに合わせて規格が違います。成長盛りまっしぐらな子どもたちの場合、大人と同じ距離だと走ったり投げたりする距離が広くなってしまうことから、負担を少なくするために距離は短くなっています。
練習だからといって、ホームベースから各ベースまでの距離を適当にとったりするわけにはいきませんので、準備をサポートする大人がしっかりと数値は理解してあげておいたほうがいいでしょう。
そこで、この記事では、少年野球の塁間距離を含めグラウンド規定について解説します。グラウンド規定を理解することで、練習や試合のときに正確なグラウンドを作ることができるようになります。
子どもたちの為に、しっかりと準備面でのサポートをしてあげましょう。
少年・学童野球のグラウンドの規定
最初に少年野球の定義ですが、この記事では日本軟式野球連盟が定義する軟式野球における中学生のグループのことではなく、大きなくくりとしての小学生子どもたちがプレーする野球のことを説明します。
日本軟式野球連盟が定義する少年野球では、塁間などの規格は高校生以上の選手がプレーするグラウンドと同じ規格になります。つまり、小学生以下の子どもたちがプレーする場合、規格が違うということを認識しておけばいいでしょう。
ここでは、小学生軟式野球(学童野球)における塁間距離などの規格について解説いたします。
塁間距離
【小学校5年生以上】・塁間距離:23m・一塁から三塁までの距離、本塁から二塁までの距離:32.5m 【小学校4年生以下】・塁間距離:21m・一塁から三塁までの距離、本塁から二塁までの距離:29.69m |
小学校5年生以上の高学年向けの塁間距離は23mです。一般の野球ルールでは27.431mとなっていますので、約4m程距離が短くなっています。
この一般ルールでの距離は、野球がアメリカから伝わったことに由来しており、アメリカで採用されている90フィートを日本で採用している単位に変換したため細かな数字になっているのです。
少年野球用の塁間は、日本で規定化したことから、日本の単位として綺麗な数字になっているのです。
なお、小学校4年生以下の低学年向けの場合、さらに塁間は2m短くなり21mとなります。これに伴い、対角線の長さは32.5mから約3m短くなり29.69mとなります。
マウンドの高さと距離
マウンドの高さは、一般ルールでは25.4cmとなっています。実は少年野球においても小学校高学年の場合は同じ高さになっています。低学年については高さの規定はありません。
ピッチャーマウンドの直径は、一般ルールでは5.486mとなっており、小学生高学年においては一回り小さな4.572mと規定されています。マウンド高さ同様、低学年については規定されていません。
ラインの引き方1
グラウンドには、区画を表すのに線を引きます。必要なラインは次の8種です。
・一塁線
・スリーフットライン
・三塁線
・バッターボックス
・キャッチャーボックス
・コーチスボックス
・ネクストバッターズサークル
・ボールデッドライン(補助球場や学校のグラウンドなどの場合)
特に野球場として整備されていないグラウンドを使用する場合は、一塁線を引く際に、二塁・三塁の位置決めを行っていきます。
ラインの引き方2
1.本塁から一塁に向かって一塁線を引く
※その際に、11.5m地点をスリーフットラインの原点位置としてマーキングしておく
2.本塁からピッチャーマウンド側32.5m地点、一塁線に対し90度方向で23m地点に弧を描く
3.一塁から二塁側23m地点で先の弧と交わった部分を二塁中心点とする
4.一塁から三塁側32.5m地点で先の弧と交わった部分が三塁となる
5.三塁確定位置と本塁とを結び三塁線を引く
6.本塁と二塁を結び、本塁から16m地点に投手板を設置する
7. 最後にバッターボックスやスリーフットラインなど残りのラインを引く
ラインを引く際の注意点
ラインを引く際の注意点は3つあります。
・ラインは全て内側に引く
・ラインの幅は3インチ(7.6センチ)とする
・ファウルラインとスリーフットラインの接地点はフェアかファウルの誤審を防ぐため隙間をあける
一塁線・三塁線の外側にラインを引いてしまうと、3インチ分フェアゾーンが広がってしまいますので、必ずそれぞれの内側に引くようにします。
スリーフットラインについては、以前は起点部分が一塁線から直角に出るように線を引いていましたが、最近では13cm程隙間を空けて引くか、平行線のみを引くことが多くなっています。