野球での打撲をなめてはいけない
・練習中ボールが腕に当たってしまい、昨日より腫れて痛みが出てきた
・次の日もまだ痛みが引かない
こんなとき、このまま放置していても大丈夫かなと心配になりますよね。
野球に限らず、運動していると何らかの怪我や故障はつきものです。野球の場合は、ボールが当たったり、人と衝突するリスクがあり、それが原因で怪我をしたり故障したりしてしまう可能性があります。
野球でよく起こる故障に打撲がありますが、捻挫や骨折などに比べると軽く見られがちです。
当たったすぐは軽い痛みや赤味を帯びていただけだったのが、時間経過とともに腫れてくるなど症状が悪化することもあります。
最悪の場合、神経損傷などといった重篤な症状を引き起こす可能性もあります。そのため、軽く見ていると後でプレーや日常生活にも影響を及ぼす可能性があるれっきとした故障なのです。
当たったときの強さ、当たった場所などにもよりますが、自然に治るまでそのまま放置するのはとても危険です。しっかりと対処しなければなりません。
そこで、この記事では、打撲の症状や打撲になったときの対処など、野球での打撲について解説します。もし、プレー中に打撲してしまって対処に迷っていたという方は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも打撲とはどのような症状
打撲という漢字熟語ですが、『打』 『撲』 ともに意味は「うつ」 「なぐる」 「たたく」 という意味を持っています。つまり体が強い力で「叩かれる」 「殴られる」 「打たれる」という状態で起こる故障のことです。
野球での打撲の原因
野球のプレーでは、打席に入っているときにピッチャーの投球が当たるデッドボール、バッティングでの自打球、走塁時に守備の選手との衝突、守備でフライを追いかけている時の選手同士での衝突などが原因で打撲することがあります。
他にも走っているときに転倒したような場合でも打撲は起こります。基本的には運動すると打撲のリスクはあると考えておいていいかと思います。しかし、そのように打撲は簡単に起こってしまうことから軽く見られてしまうともいえます。
打撲の症状
打僕は、何かしらの外部からの圧力により、衝撃を受けた部分が傷口を伴わずに、軟部組織が損傷することを言います。そのため、患部は腫れたり、赤くなったり、熱をおびるなど、炎症を起こしてしまいます。
組織の腫れがひどくなってしまうと、血液の流れが悪くなり軽い壊死を起こしたり、神経を圧迫して痛みやしびれを起こしたりします。
稀に運動麻痺になることもあるので、甘く見てはいけないのです。 野球において、このような打僕してしまう危険性は常に隣り合わせにあるのです。
打撲の予防と打撲した場合の処置
野球をプレーしている中で一番多いのはデッドボールでしょう。高校野球以上になると硬式球になり、さらにスピードも120km以上、プロともなれば150km前後の速度が当たるのです。そのような固くて速いものが当たるのですから、打撲を免れることは難しいのです。
守備時にボールがイレギュラーして体に当たってしまったり、バッティングで自打球を打ってしまい、脚などに打僕を負ってしまったりする可能性もあります。
そのどれもが強い痛みを伴うものであり、そのままプレーを続行することは難しくなります。そのため、出来る限りの予防をしつつ、万が一ボールが当たってしまった場合は、早めに適切な処置を行いましょう。
打撲の予防
野球をプレーする際には次のように気を付けるようにしましょう。
・打撃時や守備時に、プロテクターを着用する
・ボールを捕球するとき、手首を曲げるなどし、ボールが当たっても衝撃を分散させるようにする
・走塁中は、周囲の状況に注意し、転倒しないようにする
・選手同士の接触を避けるため、走塁中は周囲の選手に注意する
野球では体を護るためのプロテクターが多く商品化されています。エルボーガードやレッグガード、リストガードなどもあり、デッドボールや自打球から怪我を防止できるので着用するようにしましょう。
また、守備の際には打撲しやすい場所を護るようにプレーしましょう。捕球時にちょっとした構え方を意識することで打撲しないようにしましょう。また、走塁時なども周囲を意識して衝突や転倒に気を付けることで予防することができます。
打僕してしまった場合の処置
万が一打撲を負ってしまった場合は、以下のような応急処置を行います。
・患部を冷やす
・患部を圧迫する
・患部を挙上する
・痛みや腫れがひどい場合は、医師の診察を受ける
まず最初にやることは、出来れば運動をストップすることです。患部を使った運動をしないようにすることはもちろん、可能な限り安静にしましょう。打撲は、自然に治りますが、放置すると症状が悪化することがあります。
まずは、安静にし、患部を冷やします。コールドスプレーや氷のうなどを使って冷やしましょう。その状態で圧迫、挙上をします。打僕した後にすぐ行うことで、損傷した部分が拡大することを防ぐ効果があり、結果的に早く治ります。
応急処置で痛みや腫れが引けば安心ですが、それでも痛みが続いてしまうことがあります。その場合は、打僕ではなく、骨折や捻挫などの可能性も出てきますので、専門の医者に診てもらうことをおすすめします。
自分では打僕だと思っていても、実際には異なることはよくあることです。目安としては、1週間ほどたっても症状が改善しない場合は、要注意です。
不安なら医師の診察を
打撲について症状や予防法、打撲した場合の処置について解説しました。
野球は常に怪我や故障が隣り合わせにあるスポーツです。いくら自分が気を付けていても、デッドボールや衝突は免れることができません。
もし今まで、打僕になったことがない人でも、いつなるかは分かりません。しっかりと対処方法を身につけておけば、いざという時に安心です。
万が一の場合は、1週間という目安以前に通院して診察を受けるようにするのが最善の処置ですので、無理をしないようにしましょう。