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軟式野球ボールのモデルチェンジの開発にかかわった話

軟式野球ボールL号からM号まで

私が軟式野球のボールにかかわったのはA号になった時、A号でのモデルチェンジ、それとA号からM号へのモデルチェンジの計3回のモデルチェンジにかかわりました。

既にL号の時より、軟式連盟の役員さんは、レベルの高い軟式野球の試合でピッチャーが良くなると長打が出来くくなる傾向を気にしており、それを是正しようと第1にホームランが出るボールという事が一番の開発課題でした。

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第2に、レベルの高い試合だとさせ、たたきつける打撃で大きくバウンドさせて内野安打で出塁、進塁して点数を稼ぐ試合が多くなってきたのでそれを防止するためにもバウンドを低くすることが求められました。

ボールの飛距離に関しては軟式野球ボールは中空ですので、硬すれば飛距離は出るようになるのですが、安全性との兼ね合いがありますし、硬くすることによって製造が難しくなる場合もあります。

現在も今も、軟式野球に関する安全基準は決まっていませんが、元々構造が違うのとゴム製なので軟式野球のボールが硬くなったと言っても硬式野球に比べれば衝撃加速度はは全く違いますのでそのあたりの議論はあまりされなかったのを覚えています。

先代の軟式ボールからのディンプルが消えた時

 

軟式ボールからディンプルが消えたのは2005年のモデルチェンジの時です。それ以前もディンプルに関しては少しづつ浅くなってきていましたが、この時はけっこうインパクトがありましたね。

色々な方から言われたという事はみなさんの違和感も大きかったと思います。

ボールのデザインの進め方に関しては、A号、M号のモデルチェンジ両方、メーカーがいくつかのデザインを作成して、それを連盟さんの御意見を聞きながら煮詰めてきいく形で行われました。

ディンプルが消えた理由ははどうしても硬式ボールに似せたスタイルにしたかった事と、A号へのモデルチェンジの頃からある大学と風洞などを使って空力特性などを調べ始めたことも関係しています。

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ゴルフボールの場合はディンプルでボールの飛行方向の後ろ側にできる乱気流をコントロールして飛距離を伸ばすのでディンプルは意味があるのですが、軟式野球ボールの場合は、縫い目がありますので、縫い目によってボールの付近の風の流れが引きはがされて、ボールの後ろに乱気流発生しにくくしているのでディンプル自体は飛距離とは関係しないようです。

そのあたりは硬式ボールと同じです

ディンプルの役目はどちらかというと、握りやすさとかに関係してきますが、ピッチャーの方には今のか

ナガセケンコーに在籍中に私が作成・販売した歴代ボールのセットです

以下のボールは現行のM号前までのボールを集めたセットです。私が現役時代に作成したものです。初代の菊型ボールからの歴史をたどったものです。

1938年以前は軟式野球ボールは統一されておらず、各メーカーが独自のボールを販売していました。

軟式ボールの歴史に関してはデーターや当時の資料などが出てきましたら追記して皆様にお知らせしていこうと思っています。

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