ソフトテニスボールが針式の空気れからバルブ式に変わったのは10年以上前ですので、20歳代の方でも針式の空気入れはあまりなじみがないと思います。
ソフトテニスボール(当時は軟式テニス)ボールは全てのメーカーが針で空気を注入していました。
しかし針式では学校で初心者の1年生が空気入れをするとヘソにまっすぐ針をさせずパンクさせてしまう、けがなどなど多くのトラブルが
発生しているのはメーカーは気が付いていましたが、ずっとそのままで放置されていました。
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輸出用のボールからバルブ開発は始まった
流れが変わったのは私がナガセケンコーに在籍していた時に、海外普及でソフトテニスボールを海外にもっていった時でした。
それまでも、ソフトテニス大学生の海外交流などでは問題にならなかったのですが、子供へ普及させる時点で注射針を小学生や中学生に扱わせて空気を調整するというやり方にアメリカの一部や、ヨーロッパの学校などからクレームが上がりました。
日本よりドラッグの問題が深刻な国では子供にソフトテニス用と言えど注射針を渡すことに抵抗があったようです。
その活動から日本でも注射針を使わないで空気を入れられるバルブ式のボールを開発しようとの機運が高まりました。
バルブ式のソフトテニスボールの開発で苦労した点
始めは、サッカーやバスケットボールと同じバルブを利用としましたが、バルブが大きすぎて大きくなり全体の重量が軽いソフトテニスのボールに着けるとバランスが悪くなる、ソフトテニスの様な繊細な空気の調整をすることが難しい、空気漏れしやすい、などの理由で開発をやめました。
空気入れは通常の空気入れより少しものに落ち着いたのですが、空気漏れが多々発生したり、少しでも雑に扱うと内部に傷が出来てその傷から空気が漏れてしまうという事で、コストがかかりますが内部のOリングで空気も防ぐことになりました。
Oリングの開発も形状などいろいろな試行錯誤がありましたが、結局現在の形に落ち着きました。
また、記憶をたどって何か追記することがあれば書いていく予定です。